Monday, September 07, 2009

[IT] Open Cloud Manifesto

Amazon EC2やGoogle App Engineのようなクラウドコンピューティングのためのインフラが整いつつあるが、それらが個別に発展してハイプ化してしまう前に、それらがもつべきオープン性について提供ベンダ間で同意を取り、ユーザに使いやすい環境を整備していくことが目的。
http://www.opencloudmanifesto.org/Open%20Cloud%20Manifesto.pdf

既に報じられているとおり、クラウドコンピューティングの先進者であるGoogle, Amazon, Microsoftは参加していないため、この取り組みの先行きを危惧する見方も出ている。
http://www.atmarkit.co.jp/news/200904/01/eweek.html

以下このドキュメントで触れられている内容を簡単に抜粋。

○注目すべきクラウドの特徴:簡単なやり方で動的にコンピューティングパワーをプロビジョニング、スケールさせることができる。
The key characteristics of the cloud are the ability to scale and provision computing
power dynamically in a cost efficient way and the ability of the consumer (end user,
organization or IT staff) to make the most of that power without having to manage the
underlying complexity of the technology.


○クラウドを導入するための5つの課題;
・セキュリティ
 データおよびアプリケーションを社外に配置することになる懸念
・データ、アプリケーションの相互運用性
 ユーザは、データ、アプリケーションがどこにあるのか、どんなテクノロジーで実装されているかはあまり気にしたくない
・データ、アプリケーションのポータビリティ
 個別クラウドに閉じたプロプラエタリーなインタフェースにより、ロックインされてしまう懸念
・ガバナンスとマネジメント
 ライフサイクル管理、ライセンシングといった課題
・統計情報の取得とモニタリング
 いくつかのクラウド環境にまたがるインフラを社内インフラと同様にモニタリングしたい

クラウドコンピューティングが広まっていくのは確実だと思う。今までのソフトウェアと違って本当に信頼できる基盤を提供できるプロバイダーは限定されると思われるので、標準化、オープン化することによりコモディティ化して価格競争が発生するというシナリオは考えにくいのではないかと思う。

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